ゲンさんの店を出てから二時間後...。
日がもう地平線ギリギリである。
二人は何故か森にいた。
「ここはどこだぁー!!」
?くんがそう叫んでも返事はない。
どこを見ても木、木、木!!
?くんの怒りは頂点に達していた。
「誰のせいでこんな事にー!!」
「お前のせいじゃー!」
三度目の?2くんのドロップキック!しかし...。
「何度も何度も同じ手を食うかー!」
ヒラリとかわす?くんだった。?2くんはそのまま地面へ。
「ぐわっ!!」
うまく受身がとれず地面とキスしてしまった?2くん。
下がふかふかの落ち葉ばかりでよかったね。
二人がそうしてじゃれあって(?)いるとどこからかいい匂いが。
ゲンさんの店を出てから何も食べていない二人は、
もはや腹が背中にひっつく限界だった。
何せ、食料を買うのを忘れてしまったのだ。
二人がふらふらとその匂いにつられて進んでいくと、
広場のような場所に出た。中央にたき火があり、魚を焼いている。
辺りに人がいないのを幸いとばかりに魚を食べ始める?くん。
バリバリ、モシャモシャ、モグモグ。
?くんがうまそうに魚を食べているのを見て
?2くんも食べようとしたその時!!
「こらっ!!何やってる!!」
二人が声をした方を向くと、そこには
高貴そうな格好をした少年がいた...。


「まったく...。もっと早く来れなかったのか?」
「すいません...。」
二人は土下座して少年の説教を聞いていた。
土下座しながら?2くんはちらりと少年を見た。

上から、青色の髪をしていて、頭に高貴そうな宝石を
埋め込んだ飾りをかぶり、顔はそれなりに整っている。
下は、上等な布地で繕った服を着ている。

それに比べて?2くんは髪は黒、
頭には何もつけていない。
服もお世辞にも上等とは言えない。
?くんも帽子をかぶっている相違点さえあるが、
ほぼ?2くんといっしょだった。
「ま、負けている...。全てにおいて負けている...。
悔しいーっ!」
本気でそう叫んだ。ちなみに心の叫びだった。
で、少年の話に耳を傾ける。
「ま、やっと僕も登場できたことだし...。」
何やら話がサッパリわからない。
黒い影を思い出した。もしかしたらそうなのかもしれない。
「よし、説教終わりっ!」
?2くんは魚を食べていないため、あまりくどくど言われなかったが、
?くんは現行犯の為、こってりと絞られた。
?2くんが、ハフゥ、とため息をつくと同時に腹の虫が鳴いた。
それはかなり激しく鳴いた。太鼓をどんどんしながら鳴いた。
鳴き祭りだ!!

と、まぁ、?2くんがアホな事を考えていると、
少年がかばんから、うまそうな肉を取り出した。
「どうだい?一緒に食べないかい?」
?2くんは何十回も首を縦に振った。


そんな様子を茂みから見ている一対の目が
あったことを報告しておく。



――続く――



あとがき。
夏休み直前ーー!!
元気ですかーー!?
自分は元気じゃないでーす!!(笑)
もうすぐ、通知表もらうけど、それ見て
気ぃ落とさないとうにして下さい。

やっと5話目ですね。 先はまだまだ長いですが、どうぞ、最後までお付き合い下さい。
でわでわ。

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